外国人技能実習生が抱えるトラブルと相談先について
今回は、外国人技能実習生が抱えるトラブルと相談先について考えてみます。少なからず下記のようなトラブルが発生しており、働く側の外国人技能実習生にとって深刻な問題となっています。
① 賃金や労働時間の問題
技能実習制度においても、賃金は最低賃金以上、労働時間も原則1日8時間、週40時間までとなっています。時間外労働や深夜勤務、休日勤務にはもちろん割増賃金が支払われなければいけません。
ところが実際にはこれらが守られない事態が頻発しており、実習先によるタイムカードや勤務記録の改ざんという、悪質なケースも報告されています。
実習生に対しては暴行や脅迫、セクハラ、旅券や在留カードを取り上げるといった人権侵害も相次いでいます。
たとえば「日本語がわからず、上司に殴られた」「社長に呼び出され、お尻を触られた」「パスポートと通帳を取り上げられた」といったものがあります。また仕事中にケガをしたのに治療を受けさせてもらえないといった「労災隠し」も起きています。
上記のような問題の解決策のひとつとして下記のような解決方法が考えられます。
残業代の未払いやセクハラなどの問題は、実習受け入れ先との交渉で解決を目指します。
有利に交渉を進めるためには、相手が言い逃れできないような証拠を集めておくことが大事です。
契約書や給与明細、タイムカードなどの実際の労働時間の記録などを集め、会社と直接交渉し、賃金の支払いなどを求めましょう。
弁護士に相談する
実習生にとって日本の法律や制度は非常に難しく、ひとりで労働審判や裁判を行うのはかなりハードルが高いと思います。弁護士は法律が関わる手続きを全て代行してくれます。証拠集めのアドバイスから労働審判の申し立て、裁判の提訴や法廷での主張まで任せられます。
実習生の相談先としては、主に次のような機関があげられます。
外国人技能実習機構(OTIT)
- 公益財団法人 国際研修協力機構(JITCO)
- 都道府県労働局などの外国人労働者相談コーナー
- 弁護士
OTITとJITCO、外国人労働者相談コーナーでは母国語相談も受け付けています。
問題の早期解決のため、様々な機関に相談してみるのもひとつの解決策かと思います。
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