物流の生産性を上げるには?MHの把握と管理がポイント!
物流の現場において、「生産性を上げる」ということは大きなテーマのひとつとなっています。
生産性は数値化され、その現場を評価する際の指標にもなるものです。
そこで今回は、生産性を示す単位としてよく利用される「MH」とはどんなものなのか、そして物流現場で生産性を上げるためのポイントとは何なのか、ご紹介していきます。
物流の現場で使われる単位MHとは?生産性を上げるにはMHの把握から
物流の生産性を表す数値として使われる「MH」という言葉。
これは、MがMan(人)、HがHour(時間)を指しており、「1時間あたりに1人ができる作業量」のことを表す単位です。
たとえば1時間で100個のピッキングを済ませられるとすると、「100個/MH」となります。
この数値はもちろん作業員によっても異なりますが、600個のピッキングを1時間で終わらせたい場合、それが「100/MH」の作業であれば作業員が6人必要といった判断基準としても用いられます。
また、「100/MH」の作業員であれば6時間で作業が終わり、「150/MH」であれば4時間で終わるという目安をつけることも可能です。
MH向上がポイント!物流の生産性を上げる方法とは
物流現場の生産性を上げるためには、先ほどご説明した「MH」を管理、向上させていくことが重要なポイントです。
作業員1人1人のMHデータを取得できるシステムを利用すれば、「作業が早い人、遅い人」だけでなく「早いけれどミスが多い人」「遅いけれど正確な人」といった部分まで把握が可能になります。
流れ作業などでは、「100/MH」の流れのなかに「80/MH」の作業員が入っていると全体に影響が出てしまうでしょう。
個人のMHを把握すれば、的確な指導ができたり、適材適所の配置を考えたり、もしくは生産性の高い人材の賃金を見直したりといった改善策をとれるのです。
また、現場全体の生産性を上げるためには作業のしやすい環境を整えることも大切です。
作業内容によっても異なりますが、多くの現場でいえるのは「手数を減らす」「歩数を減らす」ということ。
作業員が動きやすくするために通路などを広く確保していると、無駄な歩数が増えて逆にMHが下がってしまうことがあります。
一方、巡回作業の現場では、通路を必要以上に狭くしてしまうと「滞留」が発生してしまうことも。
作業内容に本当に適した環境について考え、整えることが生産性向上への近道です。